蕎麦の製品化への想い
100%自家生産した「常陸秋そば」を、最も美味しく食べるにはどうするべきか。
お客様がご自宅で、いつでも美味しく召し上がれる方法は何か。
茨城が誇る蕎麦の最高級ブランドである「常陸秋そば」にこだわるからこそ、
製法にもこだわって、美味しいお蕎麦をつくりたかったのです。
試行錯誤の末、たどり着いた答えが、「石臼」の「二八」でした。
こだわりの石臼挽き
収穫した蕎麦の実を、そば打ちができるようにするためには、製粉化が必要です。
当初は地元の製粉業者に依頼して製品化を試みていましたが、「常陸秋そば」の魅力を最大限に引き出せているとは言えない状態でした。
そこで、そばの本場、信州・長野へ。
本場で得た答えが、「石臼挽き」でした。石臼は金属で挽くのに比べ、ゆっくりと低温で挽くことができます。それにより、蕎麦本来の香りを損なうことなく、粉にすることができます。また、石臼独特の表面構造により、粉の一粒ひとつぶが丸みをもった状態に製粉されます。それゆえに、なめらかでつるりとした美味しい麺ができるのです。
本場で高い評価を得ている業者の協力を得ることができるようになり、瀧田蕎麦はすべて石臼挽きで作ることができるようになりました。
あとは、製麺です。
ご自宅で美味しい乾麺は、やはり二八。
蕎麦といえば、「十割そば」と「二八そば」が二大本流といえるでしょう。
その名の通り、蕎麦だけで作り上げる十割そばは、蕎麦の強い香りと、舌に触れる粒子のつぶつぶ感。そして歯を当てたときのもちもち感が特徴で、蕎麦ファンの憧れともいえるでしょう。
しかし、すべての十割そばが美味しいかと言われればそうではなく、熟練したそば打ちの達人が作る十割そばだけが、その究極の魅力を引き出すことができるということも忘れてはなりません。
一方、二八そばは、八割そばとも言われ、八割がそば粉、二割が小麦粉で作るそばです。なめらかな食感が最大の特徴で、細く長くつるつると食べることができるところに魅力があります。十割そばと比べても遜色のない蕎麦本来の香りも楽しむことができ、とてもバランスの良い配合といえます。
江戸時代から、十割そばと二八そばは、競い合いながら進化を続けてきたといわれます。それぞれに良いところがありますから、どちらがより良いということはございません。ただ、瀧田蕎麦では、乾麺に仕立てたものをご自宅で好きな時に、誰が作っても美味しく召し上がっていただけるようにしたい、という思いから、製品化や取り扱い、調理のしやすさに分がある「二八そば」を採用させていただきました。
